攻撃力の川崎Ｆか、堅守のＣ大阪か。注目の上位決戦はハイレベルな攻防に期待。清水と横浜FMの“同門対決”はゴールラッシュの予感【プレビュー：明治安田Ｊ１ 第11節】

前節から中2日、3日で行われる明治安田生命Ｊ１リーグ第11節では、注目の上位対決が行われる。

9連勝で首位を独走する川崎Ｆと、その川崎Ｆを勝点7差で追う2位のＣ大阪が激突。リーグ最多得点の前者とリーグ最少失点の後者。そのストロングポイントを示したほうが、勝利に近づくはずだ。川崎Ｆは三笘 薫、Ｃ大阪では西川 潤とルーキーたちの躍動も光る。充実の戦いを続けるチーム同士の対戦だけに、ハイレベルな攻防が期待できる。

3位のＧ大阪はホームに浦和を迎える。前節の鳥栖戦が中止となったため、およそ10日ぶりのリーグ戦となる。直近の試合では、横浜FCに2-1と勝利。アデミウソンとパトリックの外国籍コンビに期待がかかる。一方の浦和は、前節広島に完封勝ち。こちらは4試合連続ゴール中のレオナルドが注目選手となる。

4位のFC東京は、広島の本拠地に乗り込む。前節は名古屋に1-0で競り勝った。ここ2試合はともに無失点と、堅い守りが今節もカギを握るだろう。広島は前節、浦和相手に20本のシュートを放ちながらも無得点。5試合ゴールがないレアンドロ ペレイラの復調が待たれるところだ。

5位の名古屋はアウェイで湘南と対戦。前節はFC東京の守りを崩せずに、0-1で競り負けた。チャンスを作りながらも決めきれなかった攻撃陣が意地を見せられるか。湘南は4連敗で最下位に沈む。前節は横浜FCに4失点の完敗に終わった。それでも後半に見せた粘りは今節につながるもので、チーム一丸となってこの苦境を乗り越えたい。

神戸はホームに柏を迎える。ここ2試合は勝ちがなく、前節は終了間際の失点で鹿島と引き分けた。4試合連続で複数失点を喫する守備の修正が重要なテーマとなる。一方の柏は、前節Ｃ大阪に敗れ、6試合ぶりに黒星を喫した。6試合連続ゴール中のオルンガの存在は頼もしいが、他の攻撃陣の奮起も求められてきそうだ。

横浜FCは前節、湘南に快勝を収め、連敗を5で食い止めた。今節はホームに鹿島を迎える。鋭いドリブルでサイドを切り裂き、2ゴールを挙げた松尾 佑介が今節も重要な役割を担いそうだ。一方の鹿島は4戦負けなしと完全復調した。こちらは荒木 遼太郎、松村 優太、染野 唯月の高卒ルーキートリオのパフォーマンスに注目が集まる。

清水vs横浜FMは、注目の“同門対決”となる。清水を率いるのは昨季まで横浜FMのコーチを務めていたピーター クラモフスキー監督。同様のスタイルを、清水でも構築させようと注力している。チームの完成度では当然、“元祖”が上回るが、清水も5試合負けなしと着実にスタイルが浸透してきている。強みも弱みも知り尽くす両者の一戦は、多くのゴールが生まれるエキサイティングな戦いとなりそうだ。

札幌はホームで大分と対戦。現在3連敗と苦しんでおり、前節は川崎Ｆに大敗。ここ3試合で12失点の守備をいかに立て直すのか。ペトロヴィッチ監督の手腕がカギを握るだろう。一方の大分は、前節横浜FMに競り勝ち、7試合ぶりに勝点3を手にした。今節も粘り強い守備を保ち、相手の背後を突く鋭いカウンターで得点機を窺うはずだ。

なお仙台と鳥栖の一戦は、新型コロナウイルス感染症の影響で、中止が決まっている。

■各試合の見どころをチェック
川崎ＦvsＣ大阪
横浜FCvs鹿島
湘南vs名古屋
清水vs横浜FM
Ｇ大阪vs浦和
神戸vs柏
広島vsFC東京
札幌vs大分