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福西 崇史の視点:力関係は明白も、選手層の上積み、チーム力アップと収穫の多い試合に【ACL 広州vs川崎F】

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2022年4月19日(火) 12:30

福西 崇史の視点:力関係は明白も、選手層の上積み、チーム力アップと収穫の多い試合に【ACL 広州vs川崎F】

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福西 崇史の視点:力関係は明白も、選手層の上積み、チーム力アップと収穫の多い試合に【ACL 広州vs川崎F】
鬼木(達)監督は蔚山戦からGKのチョン ソンリョンを除くフィールドメンバー全員を入れ替えました。中2日で6試合を戦うグループステージの厳しい日程を鑑みてこそだったはずです。それでも結果は8-0の快勝。選手層の上積み、チーム力アップと、収穫の多い試合になりました

激闘が繰り広げられるAFCチャンピオンズリーグ。グループステージ突破を狙うJリーグ勢はアジアの難敵相手にいかなる戦いを見せたのか。DAZN解説陣が鋭い視点で試合のポイントを分析するとともに、次節の見どころを語る。

今大会の広州は若手メンバー中心のセカンドチームのような構成で、第1戦はジョホール ダルル タクジムに0-5で敗れました。一方、初戦は苦しみながら終了間際のゴールで蔚山と引き分けた(△1-1)川崎Fにとって、広州は力関係がハッキリしている相手だったと言えます。

鬼木(達)監督は蔚山戦からGKのチョン ソンリョンを除くフィールドメンバー全員を入れ替えました。それは前述の背景や、中2日で6試合を戦うグループステージの厳しい日程を鑑みてこそだったはずです。それでも結果は8-0の快勝。選手層の上積み、チーム力アップと、収穫の多い試合になりました。多くの選手のコンディションを向上させ、若手に貴重な経験を積ませたことで、選択肢も増えたのではないでしょうか。

川崎Fは7分に先制すると、その後も攻撃の手を緩めずにゴールを目指し続けました。左ウイングの宮城(天)、右ウイングの小林(悠)らを生かし、相手の裏を狙い続けました。軸足を置いたのはサイドです。多くのセットプレーを獲得し、ゴールへつなげました。

個々のパフォーマンスに目を向ければ、今、名前を出した左サイドの宮城のアピールが光りました。自らの特長を生かそうと、常に前向きにトライし、ドリブル突破、果敢なシュートなど積極的なプレーが印象に残りました。自らゴールも奪いましたし、存在感を高めました。

その意味では、彼と蔚山戦に先発したマルシーニョの左ウイングのレギュラー争いは楽しみです。激しい競争はチームに活力をもたらします。鬼木監督もそれを深く理解しているのでしょう。ふたりの今後の起用法には注目したいです。

さらに、知念(慶)は相変わらずの“強さ”を発揮しましたし、キャプテンマークを巻いた脇坂(泰斗)もチームを牽引しました。久しぶりにピッチに立ったチャナティップ、これまで出場時間が限られた小林も、それぞれゴールを決めて調子を上げていきそうです。アンカーを務めた小塚(和季)も最後まで集中を切らしませんでした。

もっとも強いて課題を挙げるなら、効果的な立ち位置など、チーム、そして個々人が、意識の高さを90分を通じてよりキープできれば良かったと思います。今後、相手のレベルが上がった際にどれだけできるかがポイントです。広州を90分でシュート1本に抑えましたが、後半の立ち上がりにはパスをつながれたり、プレスをかわされた場面もありました。そういう部分を突き詰めて、真の意味で相手に何もやらせない展開に持ち込めれば理想的でした。ただ、これは前述したように“強いて挙げるなら”です。全体的には収穫の多いゲームでした。

アカデミーから昇格した1年目のアタッカー・五十嵐(太陽)、今年2月にプロ契約をかわした現役高校生で17歳のCB高井(幸大)もデビューさせ、今後への布石も打っています。

ただ、もうひとつ気になったのは両SBで先発した瀬古(樹)と、こちらでもデビュー戦となった大卒ルーキーのボランチ・松井(蓮之)の動きでした。山根(視来)に代わって右SBに入った瀬古は遠慮していた部分があったのか、もっとガンガン仕掛けても良かったのかなと感じました。彼は本来は中盤の選手ですが、SBでも高い働きを示せるポテンシャルを備えています。現に後半には中に入りつつ、良い縦パスを供給していました。だからこそ、改めて今後に期待したいですね。

一方、左SBに入った松井はデビュー戦だったからこそ、ちょっと気負いすぎたのかもしれません。開始10分にイエローカードを受けてしまいました。でも、この経験が必ずや生きるはずです。今後、意識すべきは、ゲームの流れのなかで自分が何をすべきか理解することでしょう。本職のボランチで出場すれば、特にそこが大事になります。彼も潜在能力は高い。今日の経験を次戦以降につなげてくれるはずです。

さて、再び中2日で迎える第3戦では、1勝1分(2位)の状況で地元のチームであるジョホール ダルル タクジムと対戦します。川崎Fの所属するグループIは蔚山と川崎Fが首位争いをすると見られましたが、川崎Fと広州の一戦のあと、ジョホールが蔚山に2-1で勝利しました(各グループの1位と2位の成績上位の3チームが決勝トーナメントへ)。

この結果、2連勝で首位に立つジョホールとの一戦は川崎Fにとって重要度が増しましたが、やることは変わらないはずです。メンバーは初戦の顔ぶれをベースに、広州戦でアピールした数人を絡ませるか。鬼木監督がどんな先発を選択するのか興味深いです。

最近、採用している4-2-3-1か、従来の4-3-3か、システムも気になるポイントです。ただ守備の安定を図る4-2-3-1は、実力の近い相手との試合でより生きるはず。ボールをつなぎ、主導権を握りたいのであれば、4-3-3を選ぶのかもしれません。

【広州FC×川崎フロンターレ|ハイライト】


[次節開催情報]
AFCチャンピオンズリーグ2022 東地区グループステージMD3
川崎フロンターレvsジョホール ダルル タクジム
2022年4月21日(木)23時00分キックオフ(日本時間)
DAZN独占配信

 

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