首位の長崎は優勝＆昇格をかけて4位の徳島と激突。足踏みを強いられる水戸は悲願のＪ１昇格なるか【プレビュー：明治安田Ｊ２ 第38節】

明治安田Ｊ２リーグは29日に38節の10試合が行われる。優勝、昇格チームはいまだ確定しておらず、運命の最終節となる。

首位の長崎はアウェイで4位の徳島と対戦する。前節は水戸との首位攻防戦を2-1でモノにした。勝つか引き分けで昇格が決まる状況のなか、2戦連発のマテウス ジェズスに今節もかかる期待は大きい。対する徳島は勝てば自動昇格の可能性があるだけに、こちらも勝点3が求められる一戦となる。前節は大宮を下し、2連勝とした。勝負強さを示す渡 大生がチームを昇格に導く結果を残せるか。

2位の水戸はホームで大分と対戦する。勝利すれば昇格が決まる状況だが、現在2連敗中と調子を落としている。今節は守護神の西川 幸之介が出場停止となるだけに、代わってピッチに立つ選手の出来がポイントになるだろう。大分は前節、千葉に敗れ、3連敗となった。すでに残留は決めているものの一つでも上の順位を目指し、勝利で最終戦を締めくくりたい。

3位の千葉はホームに今治を迎える。自動昇格を実現するためには勝利こそが求められる一戦だ。前節は大分を下し、5試合負けなしとした。前回対戦で勝利した相手を再び撃破し、17年ぶりのＪ１昇格なるか。今治は札幌と引き分け、2試合勝利がない。ゴール量産中のマルクス ヴィニシウスが出場停止となるなか、他の攻撃陣が意地を見せたいところだ。

5位の大宮は19位の山口の本拠地に乗り込む。前節は徳島に敗れ、宮沢 悠生体制下での初黒星を喫した。今節敗れれば、7位に転落する可能性もあるなか、カプリーニとオリオラ サンデーの2トップに結果が求められる。山口は残留をかけた一戦となる。勝利が絶対条件のなか、得点源の山本 桜大がチームを救う結果を残せるか。

6位の仙台はホームでいわきと対戦する。前節は秋田と引き分け、連勝はならなかった。2試合連続クリーンシートの堅い守りを実現する一方、攻撃では好調を維持する宮崎 鴻に期待がかかる。いわきは山口と引き分け、2試合勝利がない。2試合連続で無得点に終わった攻撃陣が意地を見せられるか。

プレーオフ出場の可能性を残す7位の磐田はアウェイで鳥栖と対戦する。6位の仙台とは勝点1差ながら、得失点差を考えれば勝点3の確保が求められる状況だ。前節は終了間際のゴールで追いつき、山形と引き分けている。1-0で勝利した前回対戦で決勝点を挙げた倍井 謙が再び大仕事をやってのけるか。鳥栖は藤枝と引き分け、プレーオフ出場の可能性がなくなった。4試合勝利がないなか、ホームでの最終戦で意地を見せたいところだ。

17位の熊本はホームで甲府と対戦する。敗れれば降格の可能性があるなか、現在は8試合勝利から見放されている。得点力不足に陥るなか、18歳の神代 慶人が救世主となれるか。甲府は富山に敗れ、こちらは6試合勝利がない。熊本と同様に得点力に課題を抱えるなか、7試合ゴールのない鳥海 芳樹に結果が求められる。

18位の富山はホームに秋田を迎える。17位の熊本とは2ポイント差で、逆転のためには勝利が絶対条件となる。前節は甲府を下し、2連勝と調子を上げている。終了間際のゴールで勝ち切った勢いを今節にも持ち込み、Ｊ２残留を実現したい。秋田は仙台をと引き分け、連勝はならなかった。2試合連続無失点と守備の安定感は備わるだけに、求められるのは得点力。最前線に立つ鈴木 翔大が結果を残せるか。

札幌はホームで愛媛と対戦する。前節は今治と1-1で引き分けた。1年でのＪ１復帰を実現できなかったが、ホームで行われる今季最終戦を白星で締めくくりたい。愛媛は熊本と引き分け、6試合勝利がない。すでに降格が決定しているが、来季につながる戦いを実現したいところだ。

山形はホームに藤枝を迎える。前節は磐田と引き分け、7戦負けなしとした。4試合連続で複数得点を記録しており、最終戦でもアグレッシブな戦いを見せるはずだ。藤枝は鳥栖と引き分け、こちらは7試合勝利がない。勝利した前回対戦でともに結果を出した浅倉 廉と杉田 真彦の2シャドーが今節もカギを握るだろう。

■各試合の見どころをチェック
札幌vs愛媛
仙台vsいわき
山形vs藤枝
水戸vs大分
千葉vs今治
富山vs秋田
山口vs大宮
徳島vs長崎
鳥栖vs磐田
熊本vs甲府